小学校入学までに「自分から学ぶ子」に育つパズルとは? 子どもの自立心を伸ばす本に隠された工夫

nobico編集部

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小さい子が「できないー」と泣き出したら、すぐに助けてしまいがち。子どもには自立心をもって、自分で考えて自分でやる子に育ってほしいけど、親がバランス良くかかわるのは難しいものです。

世界文化社から発売された、『ひとりでできる! かんがえるパズル めいろ・てんつなぎ・まちがいさがし〈5・6歳〉』がヒントを示してくれています。

幼児教育の専門家として知られる市川希さんが監修したこの本は、子どもが一人でも楽しく取り組めるよう工夫を凝らされています。「考える力」を育むための新しいアプローチを提案してくれる同書を紹介します!

子どもの自立心を育てる「ひとりでできる」仕掛け

市川希さんは、本書の特徴について「子どもがつまずきそうなところにはヒントを入れてフォローしているので、一人でも取り組めます」と説明します。さらに「分からない問題があったときは答えを見ても大丈夫。そこで『そうか!』と納得することもひとつの学びになります」と、従来の学習方法とは異なるアプローチを提案しています。

市川さんは、「子どもの自立心を育てるには、『自分でできた』という経験が重要です。この本は、そういった経験を積み重ねられるよう設計しました」と本書のポイントを説明しています。

「考える力」を楽しく育む工夫

本書では、「図形」「記号」「概念」の3分野をバランスよく学べるよう構成されています。市川さんによれば、これらは知能の基盤となる「考える力」を育むために不可欠な要素だといいます。

「パズルを解くことで、子どもたちは自然と『考えることって楽しい!』と感じるようになります。それが自発的な学びにつながるのです」と市川さんは強調しています。

また、ユニバーサルデザインフォントの使用や、達成感を高める「できたねシート」、表彰状の添付など、子どもの意欲を引き出す工夫も随所に見られます。

親子のコミュニケーションを促進

ひとりでできる!かんがえるパズル めいろ・てんつなぎ・まちがいさがし〔5・6歳〕

市川氏は、本書の活用法として親子のコミュニケーションツールとしての側面も指摘します。「頑張ったところ」に着目して褒めることで、子どもの自信とやる気を引き出せるといいます。

「親が子どもの成長を実感し、子どもは褒められる喜びを味わえる。そんな相乗効果も期待できます」と市川氏。忙しい現代の家庭でも、短時間で効果的な親子の時間を作り出せる可能性を示唆しています。

子どもと親がともに成長できる!

市川さんは今後の展望について「この本をきっかけに、より多くの子どもたちが『考えること』の楽しさを知り、生涯学び続ける姿勢を身につけてほしい」と語り、幼児教育の新しい可能性に期待を寄せています。

子どもの自立とは、親の手から少しずつ離れていくことでもあり、わずかな寂しさを感じるかもしれません。

しかし、この寂しさは子どもが頼もしくなっていく証でもあります。子どもの成長を願いながら、親も自身の成長や変化を遂げることで、子どもは自分で考え、行動できるように成長していくはずです。

『ひとりでできる! かんがえるパズル めいろ・てんつなぎ・まちがいさがし』が、親自身の変化のきっかけにもなるかもしれません。

ひとりでできる!かんがえるパズル めいろ・てんつなぎ・まちがいさがし〔5・6歳〕

ひとりでできる!かんがえるパズル めいろ・てんつなぎ・まちがいさがし〔5・6歳〕

付きっきり解放!気づいたら、子どもがひとりで解いていた! どんな子どもも「ひとりでできる」工夫が凝らされたパズル本

保護者が付きっきりで見ていなくても、子どもがひとりで解ける一冊です。子どもたちに人気のある、めいろ・てんつなぎ・まちがいさがしの3種のパズルを集めました。テレビや動画以外の遊びの選択肢としてや、自宅学習の習慣づけ、学童でのはじめてのワークなどにもおすすめです。